屋根リフォームを検討するとき、最初に気になるのが「いくらかかるのか」ではないでしょうか。
ただ、屋根工事には数万円程度の部分補修から、100万円を超えるカバー工法・葺き替えまで複数の方法があります。
そのため、「屋根リフォームは○万円」と一つの金額だけで判断することはできません。
必要な工事は、屋根材の種類、築年数、下地の状態、雨漏りの有無、屋根面積、足場の条件などによって変わります。
- 屋根リフォームの工法別費用相場
- 部分修理・カバー工法・葺き替えの違い
- 屋根塗装で済むケースとの違い
- 屋根工事の費用が高くなる原因
- 見積書で確認するべき項目
- 屋根リフォーム費用を抑える方法
- 業者選びで失敗しないポイント
屋根リフォーム全体の工法・屋根材・工事時期について知りたい方は、先に屋根リフォーム完全ガイドをご覧ください。
- 1 屋根リフォームの費用相場一覧
- 2 屋根の部分修理の費用相場
- 3 屋根塗装は「全面改修」とは別の工事
- 4 屋根カバー工法の費用相場
- 5 屋根葺き替えの費用相場
- 6 カバー工法と葺き替えの費用・特徴を比較
- 7 屋根リフォーム費用を左右する7つのポイント
- 8 30坪・40坪の家ならいくら?坪数だけでは判断できない
- 9 屋根リフォームの見積書で確認する8項目
- 10 屋根リフォーム費用を抑える5つの方法
- 11 屋根修理に火災保険が使える場合はある?
- 12 極端に安い屋根工事にも注意
- 13 屋根リフォーム業者を選ぶポイント
- 14 屋根リフォーム費用のよくある質問
- 15 まとめ|屋根リフォームは「工法」と「費用」をセットで比較する
屋根リフォームの費用相場一覧
屋根リフォームでは、現在の屋根状態によって工事方法が大きく変わります。
| 工事方法 | 費用目安 | 主な目的 | 向いている状態 |
|---|---|---|---|
| 部分修理 | 数万円〜30万円程度 | 局所的な破損を直す | 瓦・棟板金・雨どいなど一部だけ傷んでいる |
| 屋根塗装 | 15万〜100万円程度 | 表面保護・美観回復 | 屋根材・下地が比較的健全 |
| カバー工法 | 50万〜250万円程度 | 既存屋根の上から新しい屋根を施工 | 下地が比較的健全で全面改修が必要 |
| 葺き替え | 70万〜260万円程度 | 既存屋根を撤去して全面更新 | 屋根材や下地の劣化が進んでいる |
※費用は住宅の屋根面積、形状、勾配、屋根材、足場、下地補修、既存屋根の撤去・処分、地域や施工条件などによって変わります。
本来カバー工法や葺き替えが必要な状態なのに、価格だけを優先して塗装や部分補修で済ませると、短期間で再工事が必要になる可能性があります。

屋根の部分修理の費用相場
屋根全体ではなく、一部だけが破損している場合は部分修理で対応できることがあります。
代表的な部分修理には次のようなものがあります。
- 瓦の差し替え
- スレートの部分補修
- 棟板金の固定・交換
- 漆喰補修
- 雨どいの部分補修
- 小規模な雨漏り補修
工事箇所が限定されていれば、数万円程度で済むケースもあります。
ただし、屋根は高所作業になるため、修理箇所が小さくても足場が必要になると総額は上がります。
部分修理で済むかは屋根全体の状態で判断する
見えている破損箇所だけを直しても、周辺の屋根材や防水シートまで劣化している場合は再発することがあります。
特に雨漏りがある場合は、表面だけではなく下地まで確認してもらうことが重要です。
屋根塗装は「全面改修」とは別の工事
屋根塗装は、屋根材や下地が比較的健全な状態で、主に塗膜の劣化を改善するために行う工事です。
カバー工法や葺き替えのように屋根そのものを全面更新する工事ではありません。
そのため、屋根材の割れ・反りが多い、下地が傷んでいる、雨漏りしているなどの状態では塗装だけでは対応できないことがあります。
屋根塗装の坪数別・塗料別の詳しい費用相場については、既存記事の屋根塗装の費用相場で詳しく解説しています。
屋根リフォーム全体の費用比較に絞り、カバー工法・葺き替え・部分修理との違いを中心に解説します。
屋根カバー工法の費用相場
カバー工法とは、既存の屋根材を基本的に撤去せず、その上から新しい防水シートと屋根材を施工する工法です。
「重ね葺き」と呼ばれることもあります。
費用目安は50万〜250万円程度ですが、屋根面積や新しく使用する屋根材、足場、板金工事などによって金額は変わります。
カバー工法のメリット
- 既存屋根の撤去量を抑えやすい
- 葺き替えより撤去・処分費を抑えられる場合がある
- 葺き替えより工期を短縮しやすい
- 防水シートを新しくできる
- 屋根全体を新しい屋根材で覆える
カバー工法のデメリット
- 屋根が二重になるため重量が増える
- 屋根材によっては施工できない
- 下地の劣化が激しい場合は適さない
- 次回のリフォーム方法が限られることがある
カバー工法は「葺き替えより安いから選ぶ工法」ではありません。
既存屋根の状態と下地がカバー工法に適しているかを確認したうえで選ぶ必要があります。

屋根葺き替えの費用相場
葺き替えは、既存の屋根材を撤去し、必要に応じて下地を補修したうえで新しい防水シート・屋根材を施工する工法です。
費用目安は70万〜260万円程度です。
カバー工法に比べて既存屋根の撤去・処分費が必要になるため、総額が高くなりやすい傾向があります。
一方で、既存屋根を撤去するため、下地の状態を直接確認しながら補修できることが大きなメリットです。
葺き替えが向いているケース
- 屋根材の劣化が広範囲に進んでいる
- 屋根材の割れ・反り・ズレが多い
- 雨漏りが発生している
- 野地板まで傷んでいる
- 既存屋根材がカバー工法に向かない
- 屋根を軽量化したい
- 今後長く住む予定で屋根全体を更新したい
下地補修で追加費用が発生する場合がある
葺き替えでは、屋根材を撤去したあとに野地板などの劣化が判明することがあります。
見積もり段階で確認できなかった腐食や傷みが見つかれば、下地補修の追加費用が必要になることがあります。
契約前に「下地補修が必要だった場合の単価や追加費用の考え方」まで確認しておきましょう。
カバー工法と葺き替えの費用・特徴を比較
| 比較項目 | カバー工法 | 葺き替え |
|---|---|---|
| 費用 | 比較的抑えやすい | 高くなりやすい |
| 既存屋根撤去 | 基本的に少ない | 撤去する |
| 処分費 | 抑えやすい | 必要になる |
| 工期 | 比較的短い | 長くなりやすい |
| 下地確認 | 状態確認に制限がある | 直接確認しやすい |
| 屋根重量 | 増える | 新しい屋根材次第で軽量化可能 |
| 向いている状態 | 下地が比較的健全 | 屋根・下地の劣化が進んでいる |
「どちらが得か」ではなく、現在の屋根にどちらが適しているかで判断することが重要です。
屋根リフォーム費用を左右する7つのポイント
1.屋根面積
施工面積が広くなるほど、屋根材・防水シート・板金・施工手間が増えるため費用も高くなります。
2.屋根の形状
単純な切妻屋根などより、谷・棟・下屋などが多い複雑な屋根のほうが、加工や施工手間が増える傾向があります。
3.屋根の勾配
勾配が急な屋根では、通常の足場に加えて屋根足場が必要になる場合があります。
4.新しく使用する屋根材
金属屋根、スレート、瓦など、選ぶ屋根材によって材料費・施工費・耐久性が異なります。
金属屋根を検討している方は、ガルバリウム鋼板の屋根の特徴も参考にしてください。
スレート屋根については、スレート屋根の特徴とメンテナンスで詳しく解説しています。
5.下地の劣化状態
屋根材だけでなく、野地板や防水シートまで傷んでいる場合は補修範囲が広がり、費用も高くなります。
6.足場費用
屋根リフォームでは安全確保のため足場が必要になることが多く、工事費全体の中でも無視できない金額になります。
近い時期に外壁塗装も予定している場合は、屋根と外壁を同時施工して足場を共用できるか確認してみましょう。
7.既存屋根の撤去・処分
葺き替えでは既存屋根材の撤去・運搬・処分費が必要になります。
既存屋根材の種類や状態によって処分方法や費用が変わるため、見積もりで確認してください。
30坪・40坪の家ならいくら?坪数だけでは判断できない
屋根リフォームでは「30坪の家だから○万円」「40坪なら○万円」と簡単には計算できません。
住宅の延床面積と屋根面積は同じではないためです。
同じ30坪の住宅でも、次の条件によって屋根面積は変わります。
- 平屋か2階建てか
- 屋根の勾配
- 軒の出
- 屋根形状
- 下屋の有無
そのため、見積もりでは「住宅の坪数」ではなく、実際に施工する屋根面積が何㎡なのかを確認してください。
屋根リフォームの見積書で確認する8項目
| 項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 施工面積 | ㎡数が明記されているか |
| 屋根材 | メーカー・商品名・仕様が明確か |
| 防水シート | 材料や施工内容が記載されているか |
| 下地補修 | 追加補修が発生した場合の条件が明確か |
| 板金工事 | 棟・軒先・ケラバなどの内容が明記されているか |
| 足場 | 足場・屋根足場が含まれているか |
| 撤去・処分費 | 既存屋根材の処分費が含まれているか |
| 保証 | 施工保証・製品保証が明確か |
施工面積・屋根材・防水シート・足場・処分費などの内訳がなければ、他社との比較ができません。
屋根リフォーム費用を抑える5つの方法

1.複数社から見積もりを取る
屋根工事には全国共通の定価がありません。
同じ住宅を見ても、業者によってカバー工法・葺き替え・部分補修など提案内容が異なることがあります。
金額だけではなく、なぜその工法が必要なのかまで比較してください。
2.工法を安さだけで選ばない
短期的には安くても、屋根状態に合わない工法を選べば早期に再工事が必要になる可能性があります。
3.外壁工事と時期を合わせる
屋根と外壁の両方で足場が必要な場合、同時施工によって足場を共用できる場合があります。
4.必要な工事と不要な工事を確認する
「どこが傷んでいるのか」「なぜこの工事が必要なのか」を写真や動画で説明してもらいましょう。
5.劣化が広がる前に点検する
小さな破損であれば部分修理で済む場合でも、放置して防水シートや下地まで傷むと全面改修が必要になることがあります。
屋根修理に火災保険が使える場合はある?
台風・強風・雹・雪など、契約している火災保険の補償対象となる事故によって屋根が損傷した場合は、保険金支払いの対象になる可能性があります。
ただし、火災保険は経年劣化した屋根を新しくするための制度ではありません。
保険金支払いの可否は、保険会社が契約内容と事故状況を確認して判断します。
詳しくは、火災保険で住宅修理はできる?完全ガイドで解説しています。
極端に安い屋根工事にも注意
複数社から見積もりを取ると、1社だけ極端に安い場合があります。
価格差が出る理由として、次の点を確認してください。
- 使用する屋根材が違う
- 防水シートの仕様が違う
- 必要な工程が省かれている
- 足場費用が別料金になっている
- 撤去・処分費が含まれていない
- 下地補修費が含まれていない
- 保証内容が異なる
見積もり比較については、リフォーム見積もりの比較方法も参考にしてください。
屋根リフォーム業者を選ぶポイント
- 屋根の状態を写真や動画で説明してくれる
- 部分修理・カバー工法・葺き替えを使い分けて説明できる
- 工法を選んだ理由が明確
- 見積書の内訳が具体的
- 使用材料が明記されている
- 施工保証が明確
- 契約を急かさない
屋根は地上から状態を確認しにくいため、業者の説明だけを鵜呑みにせず、写真や動画などの根拠を見せてもらうことが大切です。
ドローンを使った屋根点検については、ドローン屋根点検のメリット・注意点も参考にしてください。
自宅の屋根に必要な工事と費用を確認する
屋根リフォームは、住宅の状態によって必要な工法と見積金額が大きく変わります。
1社だけの提案で決めず、複数社の工法・費用・保証を比較して判断しましょう。
※当サイトでは、紹介先サービスの利用により広告収益を得る場合があります。
屋根リフォーム費用のよくある質問
Q. 屋根リフォームはいくら用意すればいいですか?
必要な工法によって大きく異なります。部分修理なら数万円で済む場合がありますが、カバー工法・葺き替えでは100万円以上になるケースもあります。現地調査後に複数社の見積もりを比較してください。
Q. 屋根塗装とカバー工法ではどちらが安いですか?
一般的には屋根塗装のほうが費用を抑えやすいですが、屋根材や下地の劣化が進んでいる場合は塗装できません。屋根塗装の詳しい費用は屋根塗装の費用相場で確認できます。
Q. カバー工法と葺き替えはどちらが安いですか?
一般的には既存屋根の撤去・処分を抑えやすいカバー工法のほうが費用を抑えやすい傾向があります。ただし、下地が傷んでいれば葺き替えが必要です。
Q. 30坪の住宅ならいくらですか?
住宅の坪数だけでは判断できません。屋根面積、勾配、形状、工法、屋根材、下地状態などによって費用が変わります。
Q. 相見積もりは必要ですか?
おすすめします。屋根は業者によって提案工法が異なることがあるため、価格だけでなく工事内容・材料・保証まで比較してください。
Q. 雨漏りしてから工事すればいいですか?
雨漏りが起きている時点で防水シートや下地まで傷んでいる可能性があります。劣化が小さい段階で点検・補修したほうが工事規模を抑えられる場合があります。
まとめ|屋根リフォームは「工法」と「費用」をセットで比較する
- 部分修理は数万円〜30万円程度が目安
- 屋根塗装は15万〜100万円程度が目安だが、詳細は専用記事で確認する
- カバー工法は50万〜250万円程度が目安
- 葺き替えは70万〜260万円程度が目安
- 屋根面積・形状・下地・屋根材・足場で費用が変わる
- 価格だけで工法を決めない
- 見積書は一式表記だけでなく内訳を確認する
- 複数社の工法・価格・保証を比較する
屋根リフォームで最も大切なのは、最安値を探すことではありません。
今の屋根に必要な工事を、適正な内容と価格で行うことです。
部分修理で済むのか、塗装で維持できるのか、カバー工法が必要なのか、それとも葺き替えるべきなのかは、現地調査をしなければ正確には判断できません。
1社だけの見積もりで決めず、複数社の提案を比較して、自宅の屋根に適した工法を選びましょう。
屋根リフォームの見積もりを比較して適正価格を確認
同じ屋根でも、会社によって提案する工法や見積金額が異なることがあります。
複数社を比較して、工事内容・費用・保証に納得できる会社を選びましょう。
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