屋根塗装をしないとどうなるか、放置リスク・劣化サイン・塗装が必要ない屋根も解説する図解

屋根塗装しないとどうなる?放置リスク・劣化サイン・塗装が必要ない屋根も解説

「屋根塗装を勧められたけれど、本当にしないといけない?」「塗装せずに放置すると雨漏りするの?」と迷っていませんか。

結論からいうと、屋根塗装をしないこと自体が問題なのではなく、塗装が必要な屋根の劣化を長期間放置することが問題です。

さらに重要なのが、屋根材によっては「そもそも塗装によるメンテナンスを基本としない屋根」もあることです。

そのため「築10年だから塗装」「近所が塗ったから自宅も塗装」という決め方ではなく、屋根材の種類と現在の状態から判断する必要があります。

先に結論

① 屋根材によって塗装が必要かどうかは異なる

② 色あせだけで直ちに危険とは限らない

③ 苔・ひび割れ・錆・剥がれなどは点検のサイン

④ 放置すると塗装では対応できず、カバー工法や葺き替えが必要になることもある

⑤ 訪問業者に「すぐ塗らないと危険」と言われても、その場で契約しない

屋根リフォーム全体について先に確認したい方は、屋根リフォーム完全ガイドも参考にしてください。

屋根塗装をしないとどうなる?

塗装が必要な屋根材では、塗膜が屋根材の表面を紫外線や雨などから保護しています。

塗膜が劣化して防水性が低下した状態を長く放置すると、屋根材そのものの傷みが進行する可能性があります。

ただし、屋根塗装をしなかったからといって、すぐに屋根材が壊れたり雨漏りしたりするわけではありません。

重要なのは、「塗装の時期を過ぎたか」ではなく「屋根材や下地にどの程度の劣化があるか」です。

屋根塗装を放置したときの劣化進行を、塗膜劣化・色あせや苔・ひび割れや錆・屋根材の傷み・カバー工法や葺き替え検討の5段階で示した図解

屋根塗装を放置すると起こりやすい6つの変化

1. 色あせ・艶の低下

塗膜が紫外線や雨風の影響を受けると、新築時や前回塗装時より色が薄くなったり、艶がなくなったりします。

色あせだけで緊急工事が必要とは限りませんが、屋根表面の経年変化を確認するサインになります。

2. 苔・藻・汚れが目立つ

屋根の表面に苔や藻が目立つ場合、湿気が残りやすい状態になっている可能性があります。

特に北側や日陰になりやすい部分は症状が出やすいため、屋根全体の状態を確認しましょう。

3. スレート屋根にひび割れ・欠けが発生する

スレート屋根では、経年劣化や飛来物などによってひび割れや欠けが発生することがあります。

小さなひびであれば補修できる場合もありますが、広範囲に割れている場合は塗装だけで解決しないことがあります。

4. 金属屋根に錆が発生する

金属屋根では、表面の保護機能が低下した部分や傷がついた部分から錆が発生する場合があります。

軽度な段階であればケレンや防錆処理と塗装で対応できる場合がありますが、腐食が進んで穴があいている場合などは交換を検討します。

5. 棟板金など屋根周辺部材が劣化する

屋根本体だけでなく、棟板金や釘・ビス、シーリングなども経年劣化します。

塗装の必要性を判断するときは、屋根面だけを見るのではなく周辺部材も含めて確認することが重要です。

6. 塗装だけでは済まなくなることがある

屋根材の割れ・腐食・変形などが広範囲に進むと、塗装で表面を保護するだけでは十分な修理にならないことがあります。

その場合は、部分交換・カバー工法・葺き替えなどを検討します。

屋根塗装をしないと雨漏りする?

屋根塗装をしないことと雨漏りは、単純にイコールではありません。

住宅の屋根は、屋根材だけでなく、その下にある防水シートなど複数の構造で雨水の侵入を防いでいます。

そのため、塗膜が劣化しただけですぐ室内まで雨漏りするとは限りません。

一方、屋根材の割れ・ずれ・腐食、防水層の劣化などが重なると雨漏りにつながることがあります。

すでに雨漏りしている場合、屋根塗装だけで直そうとしないでください。まず雨水の侵入箇所と屋根材・防水層の状態を調べることが重要です。

雨漏りや屋根全体の修理費については、屋根リフォームの費用相場も参考にしてください。

そもそも屋根塗装が必要ない屋根もある

屋根はすべて定期的に塗装するもの、というわけではありません。

屋根材によってメンテナンス方法が異なるため、塗装を前提に工事を考えないことが大切です。

屋根材 塗装の考え方 主な確認ポイント
スレート 状態に応じて塗装を検討 色あせ・苔・ひび割れ・欠け
金属屋根 表面状態に応じて塗装を検討 錆・塗膜剥離・腐食・傷
粘土瓦 瓦本体は一般に塗装を基本としない 割れ・ずれ・漆喰・下地

例えば粘土瓦の場合、瓦表面を定期的に塗装するのではなく、割れ・ずれ・漆喰・防水層などを点検します。

一方、スレートや一部の金属屋根では、状態に応じて塗装による表面保護を検討します。

屋根材ごとの塗り替え時期については、屋根塗装は何年ごと?塗り替え時期・劣化サイン・屋根材別の目安で詳しく解説しています。

早めに点検したい屋根の劣化サイン

症状 確認したいこと
色あせ・艶低下 屋根材と塗膜の状態
苔・藻 湿気・塗膜劣化の程度
ひび割れ・欠け 部分補修で対応できるか
表面錆か腐食が進んでいるか
屋根材の浮き・ずれ 固定状態・破損の有無
棟板金の浮き 釘・ビス・下地の状態
雨染み・雨漏り 雨水の侵入経路と防水層
屋根の劣化サイン7項目を、色あせ・苔や藻・ひび割れや欠け・錆・浮きやずれ・棟板金の浮き・雨漏りで整理した図解

放置すると塗装より高い工事が必要になることも

塗膜の劣化が中心で、屋根材自体が健全な段階であれば、下地処理と塗装で対応できる場合があります。

しかし、屋根材の割れや腐食などが広がっている場合、塗装では十分な補修にならない可能性があります。

屋根の状態 検討される工事
塗膜の劣化が中心 屋根塗装
一部に割れ・錆などがある 部分補修+塗装など
屋根材の劣化が広範囲 カバー工法を検討
屋根材・下地の傷みが大きい 葺き替えを検討

屋根塗装だけの費用については、屋根塗装の費用相場も参考にしてください。

「塗装で済むのか?」を先に確認する

屋根は地上から状態が分かりにくく、業者によって塗装・補修・カバー工法など提案が変わることがあります。1社だけで決めず、屋根の状態と必要工事、見積もり内容を比較して判断しましょう。

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自分で屋根に上って確認しない

屋根の劣化が気になっても、自分ではしごを使って屋根へ上ることはおすすめできません。

屋根は傾斜があり、見た目以上に滑りやすい場所です。高所からの転落事故につながる危険があります。

自分で確認する場合は、地上や窓・ベランダなど安全な場所から見える範囲にとどめましょう。

屋根塗装が必要か確認する10項目を、色あせ・苔や藻・ひび割れ・欠け・錆・塗膜剥がれ・浮きやずれ・棟板金・雨染みや雨漏り・前回メンテナンス時期でまとめた図解

「近くで工事していて屋根が壊れているのが見えた」と言われたら?

突然訪問してきた業者から「近所の工事中に屋根が壊れているのが見えた」「このままでは雨漏りする」と言われても、その場で点検や契約を決める必要はありません。

国民生活センターでは、「無料で点検します」などと点検を承諾させた後、「このままでは大変なことになる」などと不安をあおって契約させる点検商法について注意喚起しています。

訪問業者には、その場で屋根へ上がらせない判断も大切です。

気になる場合は、以前利用した会社や別の屋根業者など、自分で選んだ会社へ点検を依頼しましょう。

参考:国民生活センター「点検商法とは何か」

屋根塗装をするか迷ったときの見積もりチェック

見積もりを取ったら、総額だけでなく工事内容を確認しましょう。

  • 屋根材の種類
  • 現在の劣化状態
  • 高圧洗浄
  • 下地補修
  • 使用塗料の商品名
  • 塗装回数
  • 縁切り・タスペーサー等の必要性
  • 棟板金など付帯部分
  • 足場
  • 追加費用が発生する条件

特に「なぜ塗装が必要なのか」を写真や具体的な劣化箇所で説明できるか確認しましょう。

塗装・カバー工法・葺き替えの判断が分かれたら?

屋根工事では、会社によって提案内容が異なることがあります。

同じ屋根でも、ある会社は「塗装で対応可能」、別の会社は「カバー工法を推奨」というケースがあります。

このような場合は価格だけを比べるのではなく、

  • 屋根材の傷み
  • 下地の状態
  • 雨漏りの有無
  • あと何年住む予定か
  • 次回メンテナンスまで含めた費用

まで比較して判断することが大切です。

会社選びについては、屋根リフォーム業者の選び方も参考にしてください。

よくある質問

屋根塗装を一度もしないとどうなりますか?

屋根材によります。塗装が必要な屋根材で塗膜や屋根材の劣化を長期間放置すると、補修範囲が広がる可能性があります。一方、粘土瓦など塗装を基本としない屋根もあります。

築10年なら屋根塗装は必ず必要ですか?

必ず必要とは限りません。築年数は点検を考える一つの目安であり、屋根材・前回の施工・立地環境・劣化状態を確認して判断します。

屋根が色あせていたらすぐ塗装ですか?

色あせだけで緊急性を判断することはできません。ひび割れ・苔・錆・剥がれ・屋根材の浮きなど他の症状も含めて確認します。

雨漏りがある場合は屋根塗装で直せますか?

原因によります。屋根材の破損や防水層の劣化などが原因の場合、塗装では直らないことがあります。まず雨漏り原因の調査が必要です。

塗装とカバー工法のどちらがよいですか?

屋根材の状態によります。表面の劣化が中心なら塗装、屋根材自体の劣化が進んでいる場合はカバー工法などを検討します。複数社の診断理由を比較しましょう。

まとめ|屋根塗装は「しないと危険」ではなく状態で判断する

屋根塗装をしないこと自体が、直ちに住宅の危険につながるわけではありません。

重要なのは、屋根材の種類と現在の劣化状態です。

スレートや金属屋根などでは状態に応じて塗装を検討しますが、粘土瓦のように屋根材本体の塗装を基本としないケースもあります。

色あせ・苔・ひび割れ・欠け・錆・浮きなどが気になる場合は、屋根へ自分で上らず、安全な方法で専門業者へ点検を依頼しましょう。

そして「塗装で十分なのか」「部分補修が必要なのか」「カバー工法や葺き替えが必要なのか」を、複数社の診断内容から比較することが大切です。

屋根塗装が本当に必要か、複数社の診断から判断する

屋根は地上から状態を判断しにくいため、1社だけの診断で急いで契約する必要はありません。必要な工事・見積金額・工事理由を比較し、自宅の屋根に合う方法を選びましょう。

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