地震後に外壁・基礎・外構のひび割れを見つけた場合の、地震保険・応急処置・修理までの流れを解説する図解

地震後に外壁や基礎にひび割れを発見したら?地震保険・応急処置・修理までの手順

地震の揺れがおさまり、家の周囲を確認すると外壁にひび割れ。裏へ回るとコンクリート床にも亀裂が入り、庭の花壇ブロックまで割れている。

「これって地震保険で直せる?」「先に修理業者へ電話する?それとも保険会社?」「このまま2週間待って大丈夫?」と迷う方は少なくありません。

地震後に住宅のひび割れを見つけたら、まず大切なのはすぐ補修することではなく、安全確認→被害記録→加入保険の確認→保険会社への連絡です。

その後、必要に応じて専門業者に状態を確認してもらい、修理が必要か判断します。

地震後にひび割れを見つけたら

① 家族と建物周囲の安全を確認する

② 外壁・基礎・床・ブロックなどの被害を写真に残す

③ 地震保険に加入しているか確認する

④ 加入している保険会社・代理店へ連絡する

⑤ 危険がある場合のみ応急処置を行う

⑥ 修理業者に状態確認・見積もりを依頼する

この記事では、地震後に家のひび割れを発見した人が「今から何をすればいいか」を順番に解説します。

目次

地震後に外壁や基礎のひび割れを見つけたら最初にやること

まずは家族の安全を確認し、余震にも備えてください。

地震直後は、見た目では分からない部分が損傷している可能性があります。

外壁材や瓦の落下、ブロック塀の倒壊、ガス漏れ、漏電などの危険がある場合は、近づかないことが最優先です。

自分で補修する前に写真を残す

ひび割れを見つけても、すぐにモルタルやコーキングで埋めるのは避けましょう。

地震保険を請求する可能性がある場合、損傷状況を確認できる状態を残しておくことが重要です。

保険会社の確認前に安全上の理由などで片付けや修理が必要な場合は、可能な限り事前に損傷箇所を撮影しておきましょう。

  • 建物全体
  • 外壁のひび割れ
  • 基礎の亀裂
  • コンクリート床
  • ブロック塀・花壇
  • 室内壁・天井
  • ドアや窓のゆがみ

写真は、全体とアップの両方を残しておくと状況を説明しやすくなります。

地震後に家のひび割れを見つけたときの最初の6ステップを、安全確認・被害写真・地震保険確認・保険会社連絡・応急処置・修理業者相談で整理した図解

地震によるひび割れは火災保険で直せる?

一般的な火災保険だけでは、地震・噴火・津波による損害は原則として補償されません。

地震による損害に備える保険が地震保険です。

地震保険は、地震・噴火・津波による火災、損壊、埋没、流失による損害を補償する制度です。

重要

「火災保険に入っている=地震被害も補償される」とは限りません。まず火災保険に地震保険が付帯されているか確認してください。

地震保険に加入しているか確認する方法

まず保険証券、契約者向けWebページ、保険会社のアプリなどを確認しましょう。

見つからない場合は、火災保険を契約した代理店または保険会社へ問い合わせます。

  • 地震保険が付帯されているか
  • 保険の対象が建物・家財のどちらか
  • 地震保険金額
  • 契約期間
  • 事故連絡先

外壁のひび割れは地震保険の対象になる?

外壁にひびが入ったという事実だけで、必ず保険金が支払われるわけではありません。

地震保険では、建物の主要構造部などの損害程度を基準に、全損・大半損・小半損・一部損の区分で認定します。

2017年1月1日以降始期の契約については、建物の損害が一部損と認定される基準の一つとして、主要構造部の損害額が建物時価額の3%以上20%未満の場合があります。

つまり、ひび1本の修理費がいくらかではなく、建物全体の損害程度を調査して判断されます。

基礎のひび割れは地震保険の対象になる?

基礎は建物の重要な部分なので、地震後に新しい亀裂が見つかった場合は注意が必要です。

ただし、細い表面上のひび割れと、構造に影響する可能性がある亀裂では意味が異なります。

  • 地震後に急に発生した
  • ひびが大きく開いている
  • 斜め方向に大きな亀裂がある
  • 基礎の一部がずれている
  • 建物が傾いているように感じる
  • ドアや窓が急に開閉しづらくなった
  • 余震のたびにひびが広がっている

危険性が疑われる場合は、補修方法を考える前に建物の安全性を確認することが重要です。

コンクリート床のひび割れも保険対象?

ここは注意が必要です。

地震保険の対象となるのは、原則として居住用建物と生活用の家財です。

そのため、住宅のどの部分に該当するかによって扱いが異なる可能性があります。

例えば建物と一体となった部分なのか、単なる外構・土間なのかによって判断が変わることがあります。

自己判断せず、被害写真を残して契約先の保険会社へ確認してください。

花壇のブロックが割れた場合も地震保険で直せる?

花壇や独立したブロックなど、建物本体とは別の外構については、地震保険の建物として扱われない場合があります。

ただし、契約内容や対象物によって確認が必要です。

「地震で壊れたものは全部地震保険で直せる」と考えず、建物・家財・外構を分けて確認しましょう。

地震保険は修理代を全額払ってくれる?

地震保険は、実際の修理見積額をそのまま支払う仕組みではありません。

建物または家財の損害程度に応じて、損害区分が認定されます。

損害区分 地震保険金額に対する支払割合
全損 100%
大半損 60%
小半損 30%
一部損 5%

これは2017年1月1日以降始期契約の基本的な区分です。実際の支払いは契約内容や損害認定によって決まります。

修理見積もり50万円=地震保険金50万円ではありません。

地震保険は「修理費の実費精算型」ではなく、損害区分に基づいて支払われる点を理解しておきましょう。

保険会社と修理業者はどちらに先に連絡する?

基本的には、被害を写真に残したうえで加入している保険会社または代理店へ早めに連絡します。

  • 地震保険の契約有無
  • 今後の調査方法
  • 修理前にしてよいこと
  • 必要な写真や書類
  • 担当者による現地確認の有無

などを確認します。

その後、建物に危険がある場合や補修が必要な場合に、修理業者へ調査・見積もりを依頼します。

地震発生から保険確認・修理までの7ステップを、家の点検・ひび割れ記録・保険会社連絡・必要書類・修理見積もり・修理実施の順で示した図解

応急処置は必要?その費用は自腹?

地震後の応急処置は、被害拡大や事故を防ぐために必要になることがあります。

  • 外壁材が落下しそう
  • ブロックが倒れそう
  • 雨が入りそうな大きな破損がある
  • ガラスなどが飛散している

一方、単に細いひび割れがあるだけなら、急いで埋めるより先に状態確認を行ったほうがよい場合があります。

応急処置費用がどこまで保険上扱われるかは契約内容や事故状況によって異なるため、可能なら作業前に保険会社へ確認してください。

  1. 処置前の写真を残す
  2. 作業内容を記録する
  3. 領収書・請求書を保管する
  4. 処置後の写真も残す

2週間後まで業者が来られない。待って大丈夫?

大規模地震の後は、地域の修理業者へ依頼が集中することがあります。

「いつもお願いしているリフォーム会社に電話したら、最短でも2週間後と言われた」という状況も十分考えられます。

待てるかどうかは、被害の程度で判断します。

比較的待てる可能性があるケース

  • 細い表面上のひびだけ
  • ひびが広がっていない
  • 外壁材の落下や浮きがない
  • 雨漏りしていない
  • 建具に異常がない
  • 建物の傾きを感じない

早めの確認が必要なケース

  • ひびが大きく開いている
  • 基礎がずれているように見える
  • 外壁やブロックが落下しそう
  • 建物が傾いている
  • ドア・窓が急に閉まらなくなった
  • 雨漏りが始まった
  • ガス臭や漏水がある
  • 電気設備に異常がある

倒壊・落下・火災・ガス漏れなど生命に関わる危険が疑われる場合は、修理業者の予約待ちを優先しないでください。

安全な場所へ避難し、状況に応じて自治体・消防・ガス会社・電力会社など適切な窓口へ連絡してください。

地震後に業者が見つからないときはどうする?

災害直後は地域の工務店やリフォーム会社に問い合わせが集中し、すぐ来てもらえないことがあります。

その場合、1社だけに頼らず複数の会社へ問い合わせる方法があります。

ただし「早く来てくれる」という理由だけで契約するのは避けましょう。

地震直後は住宅修理や保険金請求に関する勧誘トラブルにも注意が必要です。

いつもの業者が2週間待ちなら、ほかの修理会社も比較する

地震後は修理依頼が集中することがあります。緊急性を確認したうえで、対応時期・調査内容・修理方法・見積金額を複数のリフォーム会社で比較しましょう。

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地震後の修理業者はどう選ぶ?

地震後は「とにかく早く来てくれる業者」を選びたくなりますが、契約内容まで確認することが重要です。

  • 建物全体の状態を確認する
  • 損傷箇所を写真で説明する
  • 地震被害と経年劣化を分けて説明する
  • 応急処置と本修理を分ける
  • 見積書の内訳が具体的
  • 不要な全面工事を勧めない
  • 保険金の支払いを断定しない
  • 契約を急がせない
  • 追加費用の条件を説明する
  • 施工保証・会社情報を確認できる
地震後の修理業者選び10項目を、施工実績・写真説明・原因説明・応急処置・見積明細・不要工事・保険の断定回避・契約・追加費用・保証と会社情報でまとめた図解

「地震保険で全部直せます」と言う業者には注意

地震後は「保険金で無料修理できる」「保険申請を代行する」といった勧誘が行われることがあります。

しかし、地震保険の損害認定や保険金支払いを判断するのは修理業者ではありません。

「必ず地震保険が出る」「保険で全額無料」と言われても、その場で契約しないでください。

先に契約している保険会社・代理店へ相談しましょう。

住宅修理と保険のトラブルについては、火災保険を使った住宅修理詐欺・トラブルも参考にしてください。

外壁のひび割れはどこまで修理する?

外壁のひび割れは、幅・深さ・位置・外壁材によって補修方法が変わります。

表面の塗膜だけに生じた細いひびと、外壁材自体や下地まで影響している亀裂では工事内容が違います。

  • ひびの幅
  • 長さ
  • 場所
  • 外壁材の浮き
  • 雨水侵入の可能性
  • 基礎にも同じ方向の亀裂がないか

まで確認してもらいましょう。

外壁工事全体の費用は、外壁リフォームの費用相場も参考にしてください。

地震後の修理見積もりで確認する項目

確認項目 内容
損傷場所 外壁・基礎・床・外構などを明確にする
原因 地震による損傷なのか、既存劣化もあるのか
補修範囲 部分補修か、広範囲の修理か
工法 どのような方法で直すか
材料 使用する補修材・外壁材など
足場 必要性と費用
追加工事 どんな場合に追加費用が出るか
保証 工事保証の対象と期間

地震保険の請求に罹災証明書は必要?

損害保険の保険金請求では、自治体の罹災証明書が原則不要と案内されることがあります。

ただし、自治体の支援制度など別の手続きでは罹災証明書が必要になる場合があります。

保険請求に必要な書類は、加入している保険会社の案内を確認してください。

地震の震度だけで保険対象か決まる?

「震度4なら出ない」「震度5以上なら出る」と単純に決まるものではありません。

地震保険は、契約している建物や家財が実際にどの程度損害を受けたかを調査して判断されます。

つまり震度4でも損害が発生する可能性はありますし、震度が大きくても建物に一定以上の損害がなければ損害区分に該当しない場合があります。

震度ではなく、まず実際の被害状況を確認しましょう。

よくある質問

震度4で外壁にひびが入りました。地震保険は使えますか?

震度だけでは判断できません。地震保険へ加入している場合、建物の損害程度を調査して保険金支払いの対象になるか判断されます。まず写真を残して保険会社・代理店へ連絡してください。

火災保険だけでも地震のひび割れは直せますか?

一般的な火災保険では、地震・噴火・津波による損害は原則補償されません。地震保険の契約有無を確認してください。

ひび割れはすぐ補修したほうがいいですか?

落下や浸水など危険がある場合は応急処置が必要になることがあります。一方、緊急性が低い場合は、先に被害状況を記録して保険会社・専門業者へ相談するのがおすすめです。

応急処置代は地震保険から出ますか?

費用の扱いは契約内容や事故状況によって異なります。可能なら作業前に保険会社へ確認し、緊急時に作業した場合は写真・領収書・作業内容を残してください。

修理業者が2週間先まで来られない場合はどうしますか?

建物に危険がなく、ひびが進行していない場合は待てることもあります。ただし落下・倒壊・雨漏り・ガス漏れ・大きな基礎亀裂などがある場合は、予約待ちにせず早めに別の専門業者や適切な窓口へ相談してください。

花壇のブロックも地震保険で直せますか?

独立した外構は建物本体と同じ扱いにならない場合があります。契約内容と対象物によって異なるため、写真を残して保険会社へ確認してください。

地震保険は修理見積額と同じ金額がもらえますか?

原則として修理費実額をそのまま支払う仕組みではありません。損害程度に応じた全損・大半損・小半損・一部損の区分で保険金が決まります。

公式情報・参考情報

日本損害保険協会|地震保険

日本損害保険協会|住宅の修理などに関するトラブルにご注意

財務省|地震保険制度

地震保険の補償内容や損害認定は契約内容・建物・被害状況によって異なります。実際の事故では加入している保険会社・代理店の最新案内を確認してください。

まとめ|地震後のひび割れは「安全確認→写真→保険会社→修理比較」

地震後に外壁や基礎、コンクリート、ブロックなどへひび割れを見つけても、慌ててすぐ補修する必要はありません。

まず余震や落下物などに注意して安全を確保し、被害箇所を写真で記録してください。

次に、火災保険だけでなく地震保険へ加入しているかを確認し、契約している保険会社または代理店へ事故を連絡します。

修理が必要な場合は、地震被害と経年劣化を分けて説明できる業者へ相談しましょう。

また、大規模地震後はいつもの業者が予約で埋まっていることもあります。

その場合も焦って訪問業者と契約せず、緊急性を判断しながら複数のリフォーム会社を比較することが大切です。

地震後の修理業者が見つからないときは、複数社を比較する

いつもの業者がすぐ来られない場合でも、焦って1社に決める必要はありません。被害状況を記録して保険会社へ相談したうえで、対応時期・修理内容・見積もりを比較しましょう。

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