リフォームにあたって、はっきり言えることがあります。
リフォームを成功させるポイントは「リフォーム会社選び」です。
一生に何度もリフォームする人はそんなにいませんので「わからないことがわからない」のではないでしょうか。
残念ながらそんな「わからないお客さん」を騙すような悪徳悪質なリフォーム業者が多いこともこの業界の特徴です。
ここでは失敗しないリフォーム会社の選び方の基本についてご紹介します。
どんなリフォーム会社か?調べること
リフォーム会社の概要を調べる時には以下の点をチェックしましょう。
- 公式HP(ホームページ)がある
- 可能であればその会社を見に行く
- リフォーム会社の従事年数
- どんな資格や許認可を取得しているリフォーム会社か
- 所属している団体
- 工事に関する保険
公式サイトHP(ホームページ)がある
多くの方がスマホやパソコンを使って、リフォーム会社の情報を収集するのではないでしょうか?
ここでチェックすべきポイントは、そのリフォーム会社に公式サイトがあるか?ということです。
中には地域密着型の老舗リフォーム会社と呼ばれるところもあります。
そういったリフォーム会社は公式サイトがなく、口コミで仕事を取っていくスタイルのリフォーム会社です。
多くのリフォーム会社は公式サイトで自社の情報を公開しています。
悪徳悪質業者と呼ばれるリフォーム会社は、公式サイトを持っていないところが多いことも特徴の一つです。
訪問販売型のリフォーム業者は公式サイトを持っていない会社が目立ちます。
実態が不透明なリフォーム会社は、何かあった時に連絡がつかない。
仕事を取ることに一生懸命で工事は別会社に丸投げするような適当な業者もあります。
自身でリフォーム会社を探すときのチェックポイントのひとつとして、そのリフォーム会社が公式サイトを持っているのか?チェックしましょう。
可能であればリフォーム会社を訪問しよう
見積を取ったり何度も打ち合わせを行ったり、リフォーム完了後の手直しやメンテナンスなどの相談やアフターフォローのことも考えると、遠くのリフォーム会社よりもリフォームする建物の現場から近い会社を選ぶ方がベターです。
リフォームをお願いしてもいいかも?と候補に挙げた会社を可能であれば実際に見に行くことをオススメします。
リフォーム会社によってはショールームが併設されています。
インターネットで調べてもリフォーム会社のスタッフや社内の雰囲気を感じることはできません。
実際にリフォーム会社を訪問することで、スタッフの対応や会社の雰囲気を感じることができます。
リフォームに関する資料を貰うこともできますので、わざわざ訪問する価値はあると思いますよ。
リフォーム会社の従事年数を確認しよう
リフォーム会社を選ぶ際、最低3年以上のキャリアがある会社を選ぶことがひとつのポイントです。
リフォームは新築と違って現状の制限がある中で行う工事が大半です。
従事年数が長いリフォーム会社は実績があり、経験値も高いので「提案力」があります。
例えば屋根や床下や壁などは「めくってみないとわからない」・・・
確かに実際にめくってみないとわからないこともあります。
ここで実績や経験値の高いリフォーム会社であればいくつかの事例をあげ事前に説明してくれます。
従事年数が短いリフォーム会社はこのあたりの説明が不十分だったり、わかりにくかったりします。
どんな資格や許認可を取得しているリフォーム会社かを確認
リフォーム会社に悪質な詐欺まがいなことをする業者が多いのには理由があります。
500万円以下のリフォーム工事は公的な資格や許認可を取得していない会社でもリフォーム施工工事を請け負うことが出来るからです。
これにより悪質なリフォーム会社や手抜き工事をするような業者が増えたことは事実です。
資格や許認可を取得していない会社でも、腕のいいリフォーム会社はあります。
そんな会社がわかるのであれば、情報収集してリフォーム会社を探す必要はないと思います。
資格を取得している会社や許認可を持っているリフォーム会社を選ぶことは「失敗しないリフォーム業者の選び方」のポイントになるでしょう。
主な許認可や資格
- 建設業許可
- マンションリフォームマネージャー
- 住環境コーディネーター
- 1級建築士/2級建築士
- 増改築相談員
資格や許認可に関して注意点があります。
資格を持っていても、経験が浅く実績もない社員が大半。
そんなリフォーム会社もあります。
これを見分けるためには、実際にわからないこと、知りたいことを質問することで判断できるでしょう。
経験があり実績もある資格所有者や許認可を持っている会社は説明もわかりやすいことが特徴です。
リフォームの工事実績を確認することでその会社の得意分野が見えてくる
リフォームを大きく分けると「外壁工事」「内装工事」「水回り」と3つに分かれます。
外壁塗装や屋根塗装の施工実績が多いリフォーム会社は、ベースが塗装会社であることが多く間取りを大幅に変更したり水回りの大規模な配管工事が伴うようなリフォームになると不得意だったりします。
- どんな工事にも対応します!には注意?
- 下請け業者に丸投げする業者
この2点についてご説明します。
「どんな工事にも対応します!」という業者は注意が必要です
リフォームには「リペア」「リフレッシュ」「リモデル」と3つに分かれます。
「リペア」は元の状態に戻すこと。例えば壁紙が剥がれたので張り替える。
フローリングに穴が開いたので塞いで目立たないようにするなどです。
「リフレッシュ」はトイレの便器をウォシュレットに交換する。お風呂をシステムバスにする。システムキッチンにするなど、メインとなるものは新品に交換して最新の設備を使えるようにする。
老朽化や経年劣化による不都合や不便さを便利に快適に使用する空間にすることです。
「リモデル」は全面改装を伴う大規模リフォームです。
本当に全面リフォームが出来る会社なのか?簡単に確認する方法があります。
その会社のホームページに「新築」の取り扱いや実績があるかどうかです。
新築を設計し施工する技術があれば、大規模リフォームにも十分に対応可能なリフォーム会社と言えるでしょう。
リフォームと一言でいっても3つの分類に分かれますので、素人が考えてもわかる通りこれらすべての要望に応えてくれる業者は、そうそう見つかりません。
「どんな工事にも対応します」=「安心して任せられるリフォーム会社」
ではないという事を知っておいてほしいと思います。
これらの理由からも、そのリフォーム会社の施工実績を確認することで大規模リフォームにも対応している業者なのか?
外壁塗装や屋根塗装など、塗装を専門とするリフォーム会社なのかを見極める必要があるということです。
下請け業者に丸投げするリフォーム会社
大手ハウスメーカーなどに多いリフォーム工事が決定した後は下請け業者に仕事を振るという業者にも注意が必要です。
リフォーム会社が直接、各分野の専門職人を手配しリフォームを進めるやり方であれば大きな問題はないでしょう。
しかし、リフォーム会社が特定の建設会社に丸投げするケースがあります。
リフォーム後の苦情やクレームの相談内容の中でも多い「最初の打ち合わせイメージと異なるリフォームになった」というのは、この丸投げのパターンに見受けられます。
元受けの営業マンと細かい打ち合わせを何度重ねてきても、いざリフォームが決定すると丸投げした業者が窓口になります。
その業者とは話したこともなければ、あなたの望むリフォームに対する思いやイメージは伝わっていません。
元受け業者は下請け業者にあなたの希望や要望を説明はするでしょうが、あなた自身から話を聞くわけではないのでニュアンスや「こだわり」の部分は伝わっていないことが多いでしょう。
依頼した会社が丸投げするような業者であれば、あなたの希望に沿わないリフォームの結果になるかもしれません。
もうひとつ、元受けから下請けへと仕事を任せるわけですから、ここに中間マージンが発生しますので無駄な費用が生じることもお忘れなく。
選ばれてるリフォーム会社は見積が違う
見積を見ても良くわからない専門用語や、部品の名前が沢山記載されて正直意味が分からないかもしれません。
しかし、この見積を出す前と出すまでの時間にリフォーム会社の差がありますので重要なポイントです。
- 現場調査が丁寧なリフォーム会社を選ぶこと
- 見積に時間がかかる業者は仕事もルーズ
- あなたの要望を聞いてくれるだけではいけない!そこにプレゼン(提案)があるか?
現場調査に時間をかけるリフォーム会社を選ぶべき理由
リフォーム会社によって現場調査にかける時間は様々です。
優秀な営業マン(現地調査員)はヒアリングを大事にします。
- 何のためにリフォームをするのか
- あなたのライフスタイルや家族構成(将来も踏まえて)
- 好みのデザインや色
- 何を最重要視して妥協すべき点があるとしたら、何を捨てるか?
- 今の時点で不安に思う事
- 予算
最低でもこれくらいはヒアリングしてくるリフォーム会社ではないと、あなたの希望を叶えてくれるとは考えにくいと思います。
優秀なリフォーム会社は現地調査に時間をかけます。
ひとつ見るべきポイントは「チェックシート」のようなものを使用しているか?というところです。
人間の記憶なんて曖昧です。チェック項目や計測する箇所など多岐に渡る現地調査に「チェックシート」を活用しない業者は任せるに値しない会社かもしれません。
見積提出までの時間が早いリフォーム会社を選ぼう
複数のリフォーム会社に見積を依頼するとA社は1週間、B社は2週間、C社は1ヵ月なんてことがあります。
当然適当な見積を出されても困りますが、見積提出までの時間の差があるのは以下の理由があります。
- データベースを持っていない
- その会社の社風とか体質
最近はデータベース化されており、どこにどんな商品を使って施工すればいくらかかるのか?算出できるようになっています。
見積はあくまでも見積ですので、そこから値引きや場合によっては金額が上がることもあります。
しかし、ベースとなる見積に時間がかかるのは現地調査員に知識がない、もしくは各専門分野の職人に確認しないと見積が出ないという社内事情に起因していることが多いようです。
もうひとつは「忙しいからしょうがない」とかその会社にとって「売上間が高いお客を優先する」など、完全に会社都合でお客と接する体質の会社である可能性があるという事です。
一番大事なことは「見積の中身」です。
見積には「詳細見積」と「一式見積」があります。
「詳細見積」には明細が詳細に記載されている見積書の事で「一式見積」とは『一式〇〇円』といった簡易的でざっくりした見積書の事です。
見積書の内容が細かすぎて分からないと思うかもしれません。
しかし見積もりの内容には目を通すことが重要です。
わからないことや不明な点は質問しましょう。
信頼できるリフォーム会社は「見積をスピーディーに出し、具体的な明細も記載されている」というところは大きなポイントです。
「一式見積」で済ませるリフォーム会社は、どんぶり勘定で結果、自分の会社が儲かったとか、思った以上に値引きしすぎたことに気がついた途端、よくわからない理由をつけて追加発注で見積金額以上の請求をする業者もあるので注意しましょう。
提案をしてくれるリフォーム会社
経験豊富な職人が在籍し施工実績も多いリフォーム会社は経験と自信があります。
中には上手く話すことができない職人気質な方もいらっしゃいますが、最近は提案力があるリフォーム会社が業績を伸ばしています。
プレゼンテーションツールとして代表的なものが「図面」と「立体模型」です。
図面だけではイメージしにくい部分を立体模型を使って、リアルにイメージさせてくれるようなプレゼンができるリフォーム会社は、お願いする業者の候補として挙げる価値があるでしょう。
まとめ
- リフォーム会社は事前に調査しよう
- 工事・施工実績を確認してその技術と経験があるリフォーム会社を選ぼう
- 現地調査に時間をかけるリフォーム会社は信用できる
- 見積が早く部品一つひとつまで詳細な見積書を提示してくれる業者を選ぼう
- イメージを形にした想像しやすいプレゼンや提案をしてくれる会社にお願いしよう